浅学菲才の嘆息

小川たまかさんの「たまたま生まれてフィメール」を読んで

 著者であり、ライターの小川たまかさんの書籍は、2018年出版の「『ほとんどない』ことにされている側から見た社会の話しを。」、2022年出版の「告発と呼ばれるものの周辺で」、に続く3冊目の読書となった。

 性暴力の取材に取り組むライター小川たまかさんのエッセーなのだが、女性蔑視に関する問題発言やSNSの検証などは、研究者のように理路整然としてる。自身の生い立ちや家族関係、夫婦や家族の価値観など赤裸々に綴られ、性別役割分業が蔓延(はびこ)る現代社会で料理が得意な主夫の存在を優しく綴る。日本社会の本音と建て前への疑問符。フェミニズムに対する政治やインターネット、特にインターネットでのフェミニスト・バッシングに辟易し、エモい(エモーショナル:心を震わせる)よりデモが必要ではないかと投げかける。最後にルッキズムに関する自身の経験を交えた複雑な心境を問いかける。私見だが、今までのやや尖った「たまか」さんからマイルドになった「たまか」さんに感じるのは私だけだろうか?

 

小川たまか:たまたま生まれてフィメール.平凡社,2023(5月10日初版第1冊発行購読)

 

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