浅学菲才の嘆息

2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

有田芳生氏、森田成也氏、木下ちがや氏、梶原渉氏の「日本共産党100年 理論と体験からの分析」を読んで

2022年7月15日に日本共産党は100周年を迎え、各種出版物が発行されている。その中でもひときわ重厚なのが、中北浩彌氏の「日本共産党『革命』を夢見た100年」であり、参考・引用文献の多彩さは、中公新書の真骨頂でもある。 本書は、中北宏彌氏の書籍を肯定…

浜田敬子さんの「男性中心企業の終焉」を読んで

ジェンダー後進国と併走するように経済停滞に喘ぐ日本。働き方、価値観、組織風土から脱却し、生き方や働きがいを企業・組織として見つめ直す。言易行難な課題を、多くの企業の実践例を踏まえて、ジェンダー問題と働き方を提言していきます。 著者は元AER…

映画「ラーゲより愛を込めて」を鑑賞して

近現代史を学ぶ者として、シベリア抑留を題材にした本作「ラーゲより愛を込めて」を鑑賞した。 田舎の映画館にもかかわらず、日曜日の朝一番の上映ながら、200人程度収容の劇場の半分くらいが埋まっていて、なかなかの人気映画だと理解した。それは、純愛ド…

三橋順子さんの「歴史の中の多様な『性』-日本とアジア 変幻するセクシャリティ」を読んで

横溝正史原作、市川崑監督で製作された1976年の映画「犬神家の一族」で、信州財界の大物犬神佐兵衛が、若いころ那須神社の神官野々宮大弐さんと「衆道の契り(男色関係)」を結ぶことが描かれ、同性愛の事を知った。当時は、車で後方から追突されると「御釜…