浅学菲才の嘆息

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

芝田英昭さんの「占領期の性暴力 戦時と平時の連続性から問う」を読んで

著者は、原発問題から社会保障、医療保険の研究から、本書のテーマ「占領期の性暴力」の研究に取り組んで書籍にとりまとめた。 1945年8月15日に帝国日本は敗戦し、国民は打ちひしがれていた、もしくは戦争が終わったことに安堵していた。ところが政府は、敗…

小柳ちひろさんの「女たちのシベリア抑留」を読んで

2022年12月9日に映画「ラーゲリ-より愛を込めて」が上映され、パートナーと鑑賞した。シベリア抑留の過酷さを今に伝える感動の作品であったが、残念ながら映画では女性が抑留されたことには触れられなかったように思う。 本書は、2014年8月12日NHK「BS…

エイミー・C・エドモント(著)、野津智子(訳)の「恐れのない組織 『心理的安全性』が学習・イノベーション・成長をもたらす」を学習して

本書は、第1部で心理的安全性に関する研究の歴史的経過を丹念に検証する。第2部では、職場の心理的安全性について多くの企業や実例から多面的・複眼で検証し、盛衰を検証する。心理的安全性をめぐる組織の研究は秀逸で、「回避できる失敗」、「危険な沈黙」…