浅学菲才の嘆息

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

赤旗編集局編の「日韓の歴史をたどる-支配と抑圧、朝鮮蔑視観の実相」を読んで

本書は、しんぶん赤旗に2019年4月16日付~2021年1月13日付までに32回に渡り各時代の専門研究者が執筆したまとめである。当時、読み忘れた回も幾度となくあり、書籍として出版されないかと期待していたところ、絶妙のタイミングで出版された。がしかし、他に…

石川優実さんの「#KuToo(クートゥー)―靴から考える本気のフェミニズム」を読んで

石川優実さんを知ったのは、2021年11月30日に発売された著書「もう空気なんて読まない」を購読し、Twitterの#KuTooで靴と苦痛をかけた造語で一躍有名になり、自分の経験を元に、女性として生きていく過去の厳しい体験、そしてフェミニズムについて、縦横に語…

澤地久枝さんの「妻たちの二・二六事件ー新装版」を読んで

2019年8月15日、NHK放送で「全貌二・二六事件~最高機密文書で迫る~」が放送された。従来は、蹶起した陸軍側の資料を元に二・二六事件が語られ、書籍が発行されてきたが、今回は海軍側の極秘文書が見つかり、事件は複眼的な史実を詳細に伝える放送となっ…

霧山昴さんの「小説・弁護士のしごと-地域に根差す日々」を読んで

良く知っている弁護士さんが、自著3冊目の書籍を献本頂き、ありがたく読ませて頂いた。安倍元首相の暗殺を巡っては、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)による過去の霊感商法や合同結婚式などの問題が再燃している。本書では、当時の旧統一教会による霊感商…

高麗博物館朝鮮女性史研究会(編)の「朝鮮料理店・産業『慰安婦』と朝鮮の女性たち」を読んで

1991年、韓国で金学順ハルモニが日本軍「慰安婦」の体験者として証言したことから、戦後46年を経てようやく日本の人々に「慰安婦」問題が認識されるようになった。以降、「従軍慰安婦」問題の第一人者として吉見義明氏らが精力的に研究を進め、軍の強制性の…