浅学菲才の嘆息

2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

平井和子さんの「占領期の女性たちー日本と満州の性暴力・性売買『親密な交際』」を読んで

著者の平井和子氏は、一橋大学名誉教授の吉田裕氏のゼミ生を経験し、上野千鶴子氏や蘭信三氏と共に著書「戦争と性暴力の比較史へ向けて(岩波書店)」で協同研究を行った一人である。それ故に、近現代史を多面的に研究しつつ、戦時性暴力やジェンダー社会科…

藤田早苗さんの「武器としての国際人権-日本の貧困・報道・差別」を読んで

2023年11月の会議で、12月に本書に関する講演を聴講できることを知り、慌てて取り寄せて購読した。聴講はオンラインかと思ったが、対面にて聴講させて頂いた。著者も講演の冒頭で触れていたが、「武器」としての国際人権の「武器」に違和感持つことについて…