浅学菲才の嘆息

映画「我が青春つきるとも-伊藤千代子の生涯-」を鑑賞して

 伊藤千代子は長野県に生まれるも、両親との死別など幼少期から不遇な体験をするも、親族達に育てられ、成績も優秀で進学を望む。しかし、経済的問題もあり、尋常小学校で教員をしながら学費を貯め、また親族の学費援助もあり、東京女子大へ進学し、社研の活動に没頭する中で、労働組合支援等を経験し、貧困と格差の根本を改善する社会変革の道を模索する。1928年「3・15」事件で検挙され、拷問・虐待に耐えながら、急性肺炎で24歳の生涯をとじました。

 検挙される前の手紙には、「青年男女にとって、真に真面目になって行きようとすればする程、この目の前にある不公平な社会をなんとかよりよいものとしようとする願いはやむにやまれぬものとなってきます。」としたためています。

 また、伊藤千代子の女学校の先生だった歌人土屋文明は、彼女の生涯によせて、「こころざしつつ たふれし少女よ 新しき光の中に おきて思はむ」とうたいました。

 

 上映中に挿入される「赤旗の歌」が、映画を一段落高い価値に引き上げている様に感じたのは私だけだろうか?

 

民衆の旗 赤旗は 戦士の かばねをつつむ

しかばね強く 冷えぬ間に 血潮は 旗を染めぬ

高く立て 赤旗を その影に 死を誓う

卑怯者 去らば去れ われらは 赤旗守る

 

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