浅学菲才の嘆息

梨木香歩さんの「ほんとうのリーダーのみつけかた」を読んで

 

 

2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、同調圧力の強まりは、マスクの着用の強要、自粛警察やインターネットでの誹謗中傷などが社会問題となり、多くの国民が同じ規範の生活を強いられ、息苦しく感じる生活が続いています。本書では、コロナ禍の現状を、日中戦争に突入した1937年に出版された吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」の時代背景の息苦しさと重ねて、現状を憂います。同調圧力が強まる中で、強そうで声高な意見に流されていないか。しかし、自分自身が耳を傾けるべき存在は、じつはもっと身近なところにいるのではないか。私たちの最強のチームをつくるために、ほんとうのリーダーを探しに出かけましょう。なお、本書は語彙表現が豊富であり、難しい漢字にはルビが振られて理解しやすくされている点も高く評価したい。

 

梨木香歩:ほんとうのリーダーのみつけかた.岩波書店,2020(9月15日第3刷発行)

 

www.iwanami.co.jp

honto.jp