浅学菲才の嘆息

書籍「甲子園という病」を読んで

氏原英明氏の書籍「甲子園という病」を拝読させて頂きました。

氏原英明:甲子園という病,新潮新書(779),2018(8月20日発行)

氏原氏の野球を大切にする思いが、大きな熱量で伝わってきました。

 

以下、私が思う「甲子園という病」の名言集について、浅才非学な私の備忘録にさせて頂きます。

 

1.P36  指導者のエゴ(イズム)

 

2.P40  「勝ちたい」エゴと向き合う

 

3.P85  人間の心が育成できないと技術は伸びない

 

4.P91  元プロ野球選手だから野球に詳しいとみんな思い込んでいますけど、指導者として優れているかは別の問題です。

 

5.P93  競技人口が減り続ける理由も指導者にあり

 

6.P94  大阪偕星の指揮官・山本哲監督 少年野球の指導者を見てください。低学年の子供から怒鳴りまくってますよ。(中略)人は皆一緒なんだよ。

 

7.P104 福大大濠・八木啓伸監督のプレーヤーズファーストの不在

前略

勝利至上主義に汚染されると、身体の発するメッセージに気づけなくなってしまうのだ。

後略

 

8.P117 元福知山成美高、現岐阜第一高で指揮 グァテマラの野球指導員との懇談にて「円陣は何のためにやっているのか?」「夜間に素振りをして何のためになるのか?」

 

9.P124 日大三高小倉全由監督 食トレという拷問(虐待と言っても過言ではない) 食事は楽しむもの、そしてコミュニケーションをはかる重要な時間。

 

10.P126 同 食事には楽しさが必要

 

11.P128 同 食事は「食餌」にしちゃいけない

 

12.P129 同 (食トレは)心の機械化だ

 

13.P123 元阪神マートンの苦言

 

14.P143 沖縄県立三里工業で指揮を執る神谷監督

神谷は力説する。

「甲子園という目標と、将来の生き方を追うと、人としての幅が広がります。初めはわからないかもしれませんが、3年生になったら子ども達は落ち着き、大人になっていく印象を受けます。野球だけしかやっていなければ、一つがダメだったらすべてダメになるじゃないですか。そういう子は『工支援』という応援団にも回れないです。この子たちは、全体の生き方を考えながらやっているか、そういう周りを見る目が生まれてくるのだと思います。それが生きる力だと思います」

 

15.P146 第9章 偏差値70声のスーパースターが誕生する日

 

16.P176~177 日ハムの育成哲学

前略

本村が当時からいまに至るまで取り組んでいるのは、一般社会にでたときに活躍できる素養を身につけさせると言うことだ。

人間性を重んじることと主体性。二本柱にして取り組んでいます。

 指導内容の大枠をそうせつめいした本村によれば、指導する中で大事なことに生活面の充実と目標設定を挙げる、人間性を高めてから野球をするという観点からスタートし、指導者が上から命令するのではなく、選手自身が掲げた目標設定の下に自ら動ける人間力を育むという。

 ファームの中で最初に取り組んだのは、靴を揃える、ごみの分別といったごく当たり前のことからだ。これを数ヶ月の間に選手は取り組む様になった。そして、平行して取り組んだのが目標設定と日誌、読書だ。

後略

honto.jp